翡翠(ヒスイ)の買取について

5月の誕生石
35周年結婚記念石

翡翠を鳥の名前で呼ぶと『カワセミ』です。
これは『翡』は赤色、『翠』は緑色を表し、カワセミの赤いお腹と緑の羽を表しております。
このカワセミの羽の美しい緑色にたとえて宝石のヒスイも翡翠と書くようになったと言われています。
ヒスイの独特の吸い込まれるような見た目は見る人の心を安め、徳を高める石と言われてきました。
また、古来からアジア、特に中国で好まれ装飾品や玉細工という置物等に加工されてきました。



鉱物学としてのヒスイ

ヒスイは英語でjade(ジェイド)と呼びます。 このjadeにはジェダイト(Jadeite)ジェイドとネフライト(Nephrite)ジェイドの2種類が存在します。 昔は区別がつかずどちらとも同じものとして扱われてきましたがこの二つは全く別の鉱物です。

ネフライト
角閃石の集合体で構成され硬度は6.0~6.5です。
和名で軟玉といいます。

ジェイダイト
ヒスイ輝石の集合体で構成され硬度は6.5~7.0です。
和名で硬玉といいます。
中国ではジェイダイトは産出されず、古来より装飾品や玉細工として親しまれていたのはネフライトです。
最近のヒスイを使用したジュエリーで一般的に使用されるのはジェイダイトですが、見た目も似ていて安価なことから以前はネフライトもかなりの量が使用されていました。
ネフライトは買取の際は全くお値段が付けられませんので以下ヒスイと表しているのはジェイダイト(硬玉)のこととしてお読みください。

ネフライト(左) ジェイダイト(右)



ヒスイの産地

主な産地はミャンマー、グアテマラ、ロシアとなります。
日本でも糸魚川のヒスイは有名ですが、天然記念物指定区域での採集は一切許されておりません。


ヒスイへの処理

産出された天然のままでも美しいヒスイは稀です。
そのため翡翠には色々な処理が行われており、下記はその種類です。

・A貨
Aタイプとも言われ、研磨のみのヒスイです。
ツヤを出すために無色のワックスで処理されていることが良くありますがこれも無処理扱いとなります。
ジュエリーに使用されるのは基本的にこちらになります。

・B貨
Bタイプとも言われます。
茶色や黒みを取り除くために漂白処理をしたり、透明度や強度を高めるために無色の樹脂を含侵させています。
無色の樹脂のため、色自体はヒスイ本来の色となります。
一般的なジュエリーの枠にセッティングされていることもあり注意が必要です。

・C貨
Cタイプとも言われ、無色のヒスイ等に色素を含侵させ人気のある色に染色します。
そのため本来の色とは全く別物に変化します。
お土産や安価なアクセサリに使用されるのはこのタイプです。
海外では一般的なジュエリーの枠に収められて安くない金額で天然ヒスイとだけの説明で販売されていることがありますのでご注意ください。

有色樹脂含侵翡翠



ヒスイのお取扱いについて

『ヒスイは非常に丈夫だ』ということをお聞きしたことがあるかもしれませんが、この丈夫というのは割れに対する耐性(靭性といいます)のことを指しています。
確かにヒスイの靭性は高く割れづらいのですが、キズに対する硬度(モース硬度)は6.5~7と水晶等と比べても低いため他の宝石と一緒に保管しないで下さい。
汚れた場合は超音波洗浄機を使用せずに中性洗剤と柔らかい歯ブラシを使い、ぬるま湯で洗い落として下さい。
ツヤが無くなってきた場合はヒスイは細かな石の集合体ですので目には見えない隙間が空いております。 ベビーオイルを塗ることによってその隙間に浸透しツヤがでます。
また、繰り返して使用することでも手の脂がヒスイに馴染んでツヤが出てきます。
B貨やC貨のヒスイの場合、経年劣化の他紫外線や熱によっても退色や劣化をしますのでご使用にならない場合はジュエリーケース等で保管してください。


ヒスイの買取の際の査定基準

ヒスイの買取の際の金額は下記に色・透明度・ムラによって決まります。ただ、上記の『ヒスイへの処理』で記載したA貨以外は処理により改善されたものですので殆どお値段は付けられません。

・色
色は深い緑色が高額となります。ただ、深いといっても黒みがかった暗い色味のものは減額となります。
また、最近は薄めの緑色も人気が出てきました。
緑色以外にもオレンジや紫等もありますがあまり人気がありません。ただ、紫色のラベンダーヒスイでしたらある程度の金額で買取することが可能です。

・透明度
ヒスイは細かな石の集合体ですので一般的なものは透明度がありません。
ただ、キメの細かな高品質のヒスイは半透明で石の内部の緑色までが見えます。
そのとろみのある吸い込まれるような透明感は非常に人気があります。
深い緑色でこのように透明感があるヒスイは琅玕(ロウカン)と呼ばれ高額で買取れが可能です。

・ムラ
ヒスイは細かな石の集合体ですのでどうしても色ムラがでてしまいます。
ムラが全くなければそれだけ高額で買取できますが僅かなムラでしたら減額にはなりません。


GIA-G.G 鴫原 武義


主な取扱い宝石